2010年07月20日

サイバラブーム 映像化ラッシュも原作映画化は苦戦続く…

サイバラブーム 映像化ラッシュも原作映画化は苦戦続く…7月20日11時1分配信 産経新聞

漫画家、西原理恵子さん

 ■実体験裏打ち 半生記にシフト

 人気漫画家、西原理恵子さんの作品の映像化ラッシュが続いている。公開中の映画「パーマネント野ばら」に加え、今月から西原さんの半生を描いた連続テレビドラマの放送も開始。代表作「毎日かあさん」の映画化も発表された。ただ、原作人気と比べると、映画の方は興行収入が振るわないというジンクスもある。メディアを横断する「サイバラブーム」の特徴を探った。(飯塚友子)

山田優、貧乏経験を告白「100円で生活」

 9日から放送が始まった実写ドラマ「崖っぷちのエリー」(テレビ朝日系)。原作は西原さんの半生を綴った児童向けエッセー「この世でいちばん大事な『カネ』の話」(理論社)で、山田優が演じる相原絵里子が、極貧、養父の死−といった不幸のどん底にあっても、不死鳥のようなガッツで漫画家として認められるまでを、笑いで見せるサクセスストーリーだ。

 ドラマ化を実現させたのは、大の西原ファンという朝日放送プロデューサー、奈良井正巳さん(42)。原作にある「実体験に裏打ちされた強さ」と「周囲を見る目の温かさ」が、金曜夜のゴールデンタイムにふさわしいと判断したという。

 「つらいことが続いても前向きに生きる西原さんは、先が見えない生活を送る視聴者の共感を得られる。テレビマンなりに、世の中を元気にしたかった」

 アニメと映画に広がりをみせるのが「毎日かあさん」(毎日新聞連載中)。ありがちな「子育て漫画」とは一線を画し、アルコール依存症だった夫との離婚や死別、働くシングルマザーとしての戦争のような日常も、毒舌を交えて赤裸々に描く。アニメが昨年4月からテレビ東京系で放送中で、「放映開始時より視聴率が倍近くに増えた」(テレビ東京)という。

 この勢いに乗り、今月、俳優の永瀬正敏小泉今日子の元夫婦による“夫婦役”での「毎日かあさん」映画化が発表された。公開は新春の予定だ。

 しかし、過去に映画化された西原作品は苦戦が続いている。映画化で原作本の売れ行きが伸びる一方、映画の興行収入は「ぼくんち」7千万円、「女の子ものがたり」1億円、「いけちゃんとぼく」6624万円−など。「10億円」がヒットの目安とされる映画界では厳しい結果だ。

 評論家の呉智英(くれ・ともふさ)さん(63)は「西原の叙情作品は、普通の叙情と違って、裏に暗いものを含んでおり、それを乱暴な画風やミミズのような枠線で表現している。テレビや映画の四角い画面では表現しきれないのではないか」と実写化の限界を指摘する。

 “教訓”を生かしてか、最近は西原さんの創作より、実人生ものの映像化に企画がシフトしている。

 こうした傾向について、呉さんは「無頼で八方破れだが、病気の夫を最期まで支え、子供も育てて、けなげ。地方の恵まれない生活から成功した人生も感情移入しやすい。不況下でサイバラ・ドキュメント的な作品が受け入れられやすいと判断されているのでは」と話している。

【プロフィル】西原理恵子

 さいばら・りえこ 昭和39年、高知県生まれ。高校中退後、大検を経て武蔵野美術大に入学。アルバイトをしながら成人雑誌のカットを描き始め、昭和63年「ちくろ幼稚園」で漫画家デビュー。週刊朝日の連載「恨ミシュラン」で注目され、ギャンブルや海外旅行などの実体験に基づく無頼派作品と、叙情的な作品とで幅広いファン層を持つ。写真家の鴨志田穣(故人)との間に1男1女。代表作に「まあじゃんほうろうき」「女の子ものがたり」など。「毎日かあさん」は平成16年文化庁メディア芸術祭賞、17年手塚治虫文化賞(短編漫画部門)。



posted by ぴかまま at 19:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 芸能
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